おちらと日記

出雲・湯の川温泉の「温泉分析書」が更新されました!

こんにちは!

出雲・湯の川温泉 草菴(草庵)「温泉ソムリエ」内田奈緒子です。

温泉に入るとき、脱衣場などに「温泉分析書」が掲示してあるのを見かけたことが皆様あると思います。

なんとなく眺めている、この「温泉分析書」ですが、「10年ごとの定期的な分析」が必要とされていることはご存じですか?

出雲・湯の川温泉では、今年(2023年)が、丁度節目の10年にあたり、新しい分析書に更新されました。

温泉分析書が新しくなったことにより、何か変化はあったのか?
今回ご紹介いたします。

成分や泉温などに変化は無し

今回の分析による出雲・湯の川温泉の基本的なスペックは以下の通りです。

泉 温:50.2度
知覚的試験:無色 透明 無味 無臭
湧出量:500L/min
PH値:8.4
泉 質:ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉
(低張性弱アルカリ性高温泉)

こちらに関しましては、特に10年前と変化ありませんでした。

適応症について大幅に変化あり

適応症(一般的には効能と呼ばれることが多いですが、温泉については適応症と呼ぶのが正しいです)については、この10年の間に温泉法の改正があった事もあり、以前の内容とかなり違う内容になりました。

今回の改正の適応症は以下の通りです。

・筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)
・運動麻痺における筋肉のこわばり ・冷え性 ・末梢循環障害
・胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)
・軽症高血圧 ・耐糖能異常(糖尿病)
・軽い高コレステロール血症 ・軽い喘息又は肺気腫 ・痔の痛み ・自律神経不安定症
・ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)
・きりきず ・皮膚乾燥症 ・病後回復期
・疲労回復 ・健康増進

今回、大きく変わったのは、「胃腸機能の低下」、「ストレスによる諸症状」、「自律神経不安定症」など、現代人が抱える体の不調に、より沿った内容となった点だと言えます。
これは、今までの適応症にはなかった内容で、温泉がもたらす効果として、大変興味深い内容となっています。

浴用禁忌症に変化あり

今回の分析表から、浴用禁忌症(温泉療養をしてはいけない病気や症状のこと)で一番変化があったのは「妊娠中(とくに初期と末期)」という記載がなくなったことです。

草菴は、妊娠中のお客様にもよくご利用いただいております。
お問い合わせで「妊娠中での温泉入浴は可能ですか?」というご質問を受けることがありますが、湯の川温泉ではこれから「入っていただいて問題ない」と自信をもってお伝えすることができるようになりました。

※ただし、長時間の入浴はお避けいただくことと、水分不足にならないよう、十分に水分を補給しながら、お身体の負担にならないようご入浴ください!

浴用上の注意事項に変化あり

入浴上の注意事項については、より分かりやすく記述が変更されました。

大きく変化した点は、「入浴前」「入浴中」「入浴後」など、それぞれのシーンごとに注意事項がまとめられたことです。
とても分かりやすいので、ぜひ一度ご覧いただきたいと思います。

注意事項については、いろいろ記載がありますが、温泉に入るときに頭に入れておいていただきたいと私が思う点を、下記に抜き出しておきます。

◎入浴前の注意
・過度の疲労時には身体を休めること。
・あらかじめ、コップ一杯程度の水分を補給しておくこと。

◎入浴中の注意
・浴槽から出るときは、立ちくらみを起こさないようにゆっくり出ること。

◎入浴後の注意
・身体に付着した温泉成分を温水で洗い流さず、タオルで水分を拭き取る
(刺激の強い泉質や塩素消毒が行われている場合には温水で洗い流したほうがよい)
・脱水症状等を避けるため、コップ一杯程度の水分を補給すること。


「なんか難しいことがいっぱい書いてある」イメージの温泉分析表ですが、今回今までより内容が分かりやすく記述されました。

草菴では、貸切風呂の脱衣所の他、各客室のインフォメーションファイルにも入れております。
新しくなった分析表を、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね!

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